父の日イメージ

本気で感謝の気持ちを伝えた父の日

私の父は、私が幼い頃から無口でおとなしく、人に嫌な事を言われても、ただただ黙っている人でした。
しかし、兄弟の中で一人娘である私の事を本当によくかわいがってくれ、母に黙っていろよとこっそり様々な物を買ってくれたり、美味しいものを食べに連れていってくれました。
そんな父の事が大好きで、父の悪口を言う母や、祖父祖母、親戚などが大嫌いでした。
私はいつまでたっても、絶対父の味方でいると約束したことさえありました。
しかし、私も次第に年頃になり、父の存在がうっとおしいと感じるようになりました。
冷たい態度の私にも父は相変わらず、こっそりお小遣いをくれたり、何かあれば相談しろと言ってくれていました。
しかし、次第に一緒に住む母方の祖母に悪口を言われ続けているのに、言い返さない父を情けなく思うようになり、次第に父の存在を遠ざけるようになりました。
もちろん、同じ家の中で、家族の悪口をいう祖母の事も遠ざけていましたが、父をかばってあげない母や、全てに関して知らん顔の兄弟にも腹立たしさを感じ、どんどん家に帰る事が嫌になり、よく家に帰らない事もありました。
そんな時にも大きな声で私を注意することもなく、静かに部屋にいる父は一体何を考えて仕事へ行き、帰ってくるのだろうと考えることもよくありました。
それ程、父は何を言われても黙っている人だったのです。
そんなある日、祖母が亡くなりました。
遠ざけてはいてもやはり家族は家族で、私はとても悲しみました。
すると、お通夜からお葬式にかけて、父が皆で楽しそうにお酒をワイワイと飲んでいる姿を見ました。
お通夜を楽しく過ごすというのが、私の街でのお通夜のやり方だったそうですが、その時の私はそんな事つゆ知らず、祖母が亡くなった事をそんなに喜んでいるのかと、かっと父に詰め寄ってしまいました。
すると、皆の前で娘からそんな事を言われ、父は家を飛び出しました。
私も興奮していたため。
しばらくは部屋にこもっていましたが、次第に状況を把握するようになり、私はなんてことをしてしまったのだろうと後悔し始めました。
そして、そこからしばらくは父とは口を聞く事も出来ず、ただただ辛い毎日が過ぎていきました。
そんなある日、突然父が、「よく考えてから物事を発言するように気をつけて生きなさい」と私に言ってきました。
生まれて初めて叱られた事への驚きと反省の念から、私はおいおい泣きました。
そしてその後はきちんと謝り、父が今まで何も言わないでただ耐えていたのは、発言に注意しないとその後がめちゃくちゃになってしまうから黙っていたのだということを知り、本当に父の大きさを知りました。
そしてその月の父の日に初めて私の気持ちを綴った手紙とプレゼントを渡しました。
そしてちゃんと「ありがとう」の気持ちを口で伝えました。
それ以来、私と父の関係は昔のようになり、結婚した今でもこまめに連絡を取り合っています。
あの時の出来事がなければ、今の私はなかったと思うと、嫌な出来事ではあったけれど、大切な出来事だったと思っています。
これからも父の教えを守り、自分の子供達にも受け継がせていくつもりです。

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